マスク
◎このような人におすすめの記事です!
  • マスクで声が通らない
  • 大きな声を出したくても出せない
  • 聞き返されることが多い

オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。

新型コロナウイルスの影響で、マスクをつけたまま話す日々が続いていますね。

マスク越しで話すと、どうしても声が相手に届かず、聞き返されてしまうことがあると思います。

そこで今回は、マスクをしていても聞き返されない話し方について解説します。

マスクで声が通らない理由

耳に手を当てる

マスクをすることで、声が通らなくなる理由は様々ありますが、代表的なものをご紹介します。

マスクで子音が遮断されてしまう

「s」「k」「h」などの子音の小さな音が、マスクが邪魔で相手まで届きづらくなります。

声は聞こえてるけれど、細かな発音が不明瞭になってしまう状態です。

人は音が明確に聞き取れなくても、文脈で内容の意味を判断して聞くことができます。

しかし、何回も音が聞き取りづらくなってしまうと、文脈で判断することも難しくなってしまいます。

口を動かしづらい

マスクをしていると、口を大きく動かすことが難しくなります。

無理に動かそうとすると、マスクがずれてしまうので、無意識のうちにモゴモゴとした話口調になってしまいます。

口があまり動いていないと、母音が不明瞭になり、発音がぼやけてしまいます。

心理的に大きな声を出しづらい風潮

感染対策として、マスクやアルコール消毒だけでなく、「大きな声を出さない」という暗黙のマナーが今の日本にはあると思います。

その結果、心理的に大きな声を出しづらくなってしまい、必要以上に声が小さくなっている人が多く見受けられます。

マスクをしていても聞き返されない話し方を身につけよう

笑顔が素敵な女性

相手から何度も聞き返されてしまうと、話すこと自体にストレスを抱えてしまいます。

ここからは、マスクをしていても聞き返されない話し方のコツとトレーニング方法をお伝えします。

少し高めの声で話す

まずは少し高めの声で話すようにしましょう。

声に限らず、低い音よりも高い音の方が、遠くまで響いていきます。

大きな声を出すことに制限がある中では、高さを調節して通る声を出せるようにしましょう。

裏声トレーニング

声の高さをコントロールする筋肉である、「輪状甲状筋りんじょうこうじょうきん」を鍛えることで、高めの声を出せるようになります。

トレーニングとして最も効果的なのは、「裏声」を出すことです。

もちろん実際に話す時には「地声」で話しますが、裏声トレーニングをすることで、声の高さをコントロールする筋肉を効率よく鍛えることができます。

ふくながふくなが

やり方はとても簡単。「ホー」と裏声を出すだけです。

下記の音声を参考にやってみましょう。

滑舌良く話す

滑舌良く話すことで、大きな声を出さなくても、相手に声が届きやすくなります。

滑舌を良くするには、口と舌の動きを滑らかにする必要があります。

パタカラ体操

「パ」「タ」「カ」「ラ」の4つの発音を組み合わせた、「パタカラ体操」をご紹介します。

この練習を行うことで、口や舌の機能をアップさせることができます。

①それぞれの発音を連続で発声する

「パパパパパ」「タタタタタ」「カカカカカ」「ラララララ」

②4つの発音をつなげて発声する

「パタカラ」「パタカラ」「パタカラ」「パタカラ」

ふくながふくなが

慣れてきたら、それぞれを素早くやってみましょう。

下記の音声を参考に練習してみてください。

ゆっくりと話す

実際に話す場面では、ゆっくり話すことを心がけましょう。

ゆっくりと話すことで、それぞれの発音の質が上がりますし、相手も理解しやすくなります。

ゆっくり話すコツ×5【早口を改善・落ち着いて話す方法】

抑揚をつけて話す

抑揚をつけて話すことで、とても聞き取りやすい話し方になります。

一本調子に話してしまうと、どこが大切なのか、どのような感情なのか、相手が判断できない状態で聞いてしまうことになってしまいます。

五十音

今回紹介する題材は、アナウンサーや演劇などの練習でも、よく使われる「五十音ごじゅうおん」です。

しっかりと抑揚をつけて読んでみましょう。

◎五十音(北原白秋)
  • あめんぼあかいな あいうえお うきもにこえびもおよいでる (水馬赤いな あいうえお 浮藻に小蝦も泳いでる)
  • かきのきくりのき かきくけこ きつつきこつこつかれけやき(柿の木栗の木 かきくけこ 啄木鳥こつこつ枯れ欅)
  • ささげにすをかけ さしすせそ そのうおあさせでさしました(大角豆に酢をかけ さしすせそ その魚浅瀬で刺しました)
  • たちましょらっぱで たちつてと とてとてたったととびたった(立ちましょ喇叭で たちつてと トテトテタッタと飛び立った)
  • なめくじのろのろ なにぬねの なんどにぬめってなにねばる(蛞蝓のろのろ なにぬねの 納戸にぬめってなにねばる)
  • はとぽっぽほろほろ はひふへほ ひなたのおへやにゃふえをふく(鳩ポッポほろほろ はひふへほ  日向のお部屋にゃ笛を吹く)
  • まいまいねじまき まみむめも うめのみおちてもみもしまい(蝸牛ネジ巻 まみむめも 梅の実落ちても見もしまい)
  • やきぐりゆでぐり やいゆえよ やまだにひのつくよいのいえ(焼栗ゆで栗 やいゆえよ 山田に灯のつくよいの家)
  • らいちょうさむかろ らりるれろ れんげがさいたらるりのとり(雷鳥寒かろ らりるれろ 蓮花が咲いたら瑠璃の鳥)
  • わいわいわっしょい わゐうゑを うえきやいどがえおまつりだ(わいわいわっしょい わゐうゑを 植木屋井戸換へお祭りだ)
ふくながふくなが

私の声を録音したデータです。参考にしてみてください。

まとめ

◎マスクをしていても聞き返されない話し方のコツ
  1. 少し高めの声で話す
  2. 滑舌良く話す
  3. ゆっくりと話す
  4. 抑揚をつけて話す

普段から声を磨いておけば、マスクをしていても聞き返されない話し方ができます。

是非一度、マスクをした状態でご自分の声をスマホで録音して聞いてみてください。

客観的に聞いた時に、「聞き取りやすい」と感じられるまで、練習を重ねてみましょう。

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2014年にオンライン専門の話し方教室を設立。ボイストレーナーとして、10年以上のキャリアを持つ。