こんにちは!
オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。
先日、小学生2年生の男の子が入会してくれました。とてもシャイな性格なので、普段のお友達と話す時も小さな声でボソボソと話してしまうという悩みを持っています。
体験レッスンはお母さんもご一緒して頂きましたが、本人よりもやはりお母さんの方が必要性を感じて頂いています。ご自分も小さな頃からシャイな性格だったことも影響しているようでした。
未成年の生徒さんの場合、本人だけでなく、保護者の方々からのご要望も大切にしております。
「こうなって ほしい」という思いを明確にお持ちなので、それに応えるのが私の仕事です。
しかし、保護者の方のご要望よりも、私がまず優先しているのは、本人の気持ちです。 まだ小学2年生なので、なぜ自分がこのレッスンを受けるのか、理解できないと思います。
本人をいかにやる気にさせるかで、保護者の方のご要望に応えれるかも変わってきます。
そのためには毎回楽しいレッスンが不可欠です。
通常の成人の生徒さんのレッスンと、大きな流れは一緒になりますが、トレーニング方法に少しゲームの要素を入れています。
私の母が保育士を長年やってい るので、いろいろコツを教えてもらい、レッスンに生かしています。
思いっきり大きな声を出す
まず一番優先していることは、声を出すことへの抵抗をなくすことです。
「こんな感じだと大きな声って出るんだ」ということを、どんどん身体になじませていきます。
たとえば、ただ声を出すだけでなく、口の両手をつけて遠くにいる人を呼ぶように「お~い」と声を出すと、自然に大きな声を出せるようになります。
口をはっきりと動かす
口の動かし方と声の大きさにはとても強いつながりがあります。
口があまり動かないとボソボソと小さな声に、口をハッキリと動かすと大きな声になりやすくなります。
大きな声を出せない子供の中には、正しい口の動かし方を練習しただけで、声が大きくなる場合も多くあります。
滑舌よく話す
子供の頃に間違った発音を覚えてしまうと、大人になってからも滑舌が悪いままになります。
たとえば、舌足らずな話し方。
「さしすせそ」などの発音のときに、舌先が上下の歯の間に出てしまっている状態です。
※子音「s 」ではなく、英語の「th」のようになってます。
この話し方は子供のに歯が生え変わる時に癖がついてしまう人がほとんどです。
前歯が抜けている時は「s」の音が上手く作れず、代わりに舌を使って「th」の音でサ行を言ってしまうんですね。
大人の歯が生えてもその癖が残ってしまうと、舌足らずな話し方のままになってしまいます。
もちろんサ行以外にも、ナ行やラ行などの舌を使った発音が苦手な子供が多いので、それらを中心に練習していきます。
早口言葉で楽しくトレーニング
早口言葉を使うといつでも楽しくトレーニングができますし、できるようになった時の達成感を味わうことで、話し方に対して高い意識を持ち続けることができます。
早口言葉の練習のコツは大きな声でゆっくり発音することです。
最初から早口でやってしまうとなかなか上達しませんし、場合によっては発音を間違えて覚えてしまうことがあります。
子供に人気な早口言葉をいくつかご紹介します。
①右目右耳右耳右目
→実際に右目と右耳に手を当てながらやってみましょう。マ行の音が多いので、唇の使い方が上手になります。
②ドジョウにょろにょろ三にょろにょろ、合わせてにょろにょろ六にょろにょろ
→舌をしっかりと使えるようになります。また、「ドジョウ」や「にょろにょろ」の時に口をしっかり突き出してあげると、とても言いやすくなります。
子供は親の話し方を真似る
子供は一番近くにいる両親の言葉遣いや話し方に大きな影響を受けます。
せっかくレッスンで大きな声になったとしても、一番近くにいるお父さんやお母さんが普段から小さな声でボソボソと話してばかりいると、なかなか身についていきません。
子供にハキハキと話せるようになってほしければ、なるべくお手本を見せるようにすることをおすすめしています。
そこでいつもレッスンでは、お母さんにはそばにいてもらい、場合によっては一緒にトレーニングもします。
そうすることで本人も安心して、より楽しくレッスンを受けれます。
また、レッスン以外の日頃の時間でかんたんにできるトレーニングもお伝えしているので、遊び感覚でボイトレをやってもらっています。
普段から一緒に練習することで、無意識に出している声や滑舌の質を高く保てるようになっているようです。
相手のことを思いやれる子供
人とコミュニケーションをとる上で、相手のことを思いやることは大変重要です。
子供の頃からそれが当たり前にできていると、大人になってからどれだけ役に立つでしょうか? 実は話し方トレーニングは、単に声や滑舌を良くするだけではありません。
話す相手やその場の雰囲気を正確に読み取り、それに合う話し方をするという力がつきます。
これは同時に相手を思いやるということにもつながります。
「どんな大きさ、明るさの声で話せば理解しやすいか、伝わるか」など、相手によって話し方を自然に変えることができるようになるからです。
元気のない友達がいたら慰めたり元気付けることもできますね。
ついつい小さな声でボソボソと話してしまうのは、まだまだ自分目線です。
それによって相手が聞き取れず困ってしまうことには気付いていません。
しかし、「相手が聞きとりやすい声・相手が元気になる声で話そう」など、相手のことを思いやって話せるようになれば、とても素晴らしいことです。
まとめ
子供の頃から話し方のボイストレーニングをすることで、様々なメリットがあることが伝わりましたでしょうか?
私自身、子供の頃は自分の話し方にコンプレックスがあったため、活発なタイプではありませんでした。
もしもそのコンプレックスがなければ、また違った子供時代を過ごしていたでしょう。
声と話し方は人生や生き方そのものにも大きな影響を与えるかもしれません。
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