「素読・音読・朗読」の違いを解説!最短で話し方を磨く秘訣
◎このような人におすすめの記事です!
  • 朗読で話し方を磨きたい
  • 効果的な話し方の練習方法が知りたい
  • 魅力的な話し方を身につけたい

オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。

話し方を磨くために有効な練習として、「朗読」があります。

声のトーン・滑舌・抑揚・スピード・感情の入れ方など、様々なスキルを磨くことができます。

しかし、いきなり朗読をチャレンジするのはハードルが高いのも事実。

オススメの方法は、「素読そどく→音読→朗読」の順番で練習することです。

今回は、「素読・音読・朗読」の違いを解説します。

素読・音読・朗読の違い

黒板と本

「素読」「音読」「朗読」は、似ているように感じるかもしれませんが、それぞれ違う言葉です。

違いを理解することで、効率良く話し方の練習ができるようになります。

素読そどくとは

素読とは、江戸時代によく使われていた教育方法で、文章の意味の解釈を入れずに、声に出して読むことです。

昔は寺小屋で論語などの漢文を、みんなで大きな声で読んでいました。

様々な語彙に触れることができ、文法や言葉遣いも自然に学ぶことができます。

音読とは

音読とは、文章の内容や意味を理解しながら、声に出して読むことです。

声に出さないで読む「黙読もくどく」よりも、学習効果が高いと言われています。

朗読とは

朗読とは、文章の内容や意味を理解しながら、人に読み聞かせることです。

人に内容を理解してもらうために、声のトーンや速度を調整したり、感情を入れて読んだりする必要があります。

音読と似ていますが、目的が全く違うことを覚えておきましょう。

「素読・音読・朗読」を使って話し方を磨く秘訣

黒板に人が話している姿

初めて読む文章をいきなり朗読するのは難しいはず。

話し方を効率良く磨くために、「素読→音読→朗読」の順番で練習していきましょう。

練習の手順

  1. 大きな声でハッキリと読む(素読)
  2. 速度を上げて滑らかに読む(素読)
  3. 内容を理解しながら読む(音読)
  4. 内容に合う声のトーン・速度・感情で読む(朗読)
  5. 人に聞かせるつもりで、ボイスメモに録音する(朗読)
  6. 聞き手の年齢に合わせて、話し方を変化させる(朗読)
ふくながふくなが

同じ文章や作品でも、聞き手の年齢が変わると、話し方も変化するはずです。

小学生・社会人・高齢者など、3パターンを想定して練習してみましょう。

どのパターンで話す時が一番魅力的な話し方になっているのか、録音を聞いて確認しましょう。

話し方トレーニングにオススメの題材・書籍

大きな本棚

五十音

アナウンサーや演劇などの練習でも、よく使われる「五十音」という題材です。

母音を綺麗に発音することを意識して、練習してみましょう。

◎五十音(北原白秋)
  • あめんぼあかいな あいうえお うきもにこえびもおよいでる (水馬赤いな あいうえお 浮藻に小蝦も泳いでる)
  • かきのきくりのき かきくけこ きつつきこつこつかれけやき(柿の木栗の木 かきくけこ 啄木鳥こつこつ枯れ欅)
  • ささげにすをかけ さしすせそ そのうおあさせでさしました(大角豆に酢をかけ さしすせそ その魚浅瀬で刺しました)
  • たちましょらっぱで たちつてと とてとてたったととびたった(立ちましょ喇叭で たちつてと トテトテタッタと飛び立った)
  • なめくじのろのろ なにぬねの なんどにぬめってなにねばる(蛞蝓のろのろ なにぬねの 納戸にぬめってなにねばる)
  • はとぽっぽほろほろ はひふへほ ひなたのおへやにゃふえをふく(鳩ポッポほろほろ はひふへほ  日向のお部屋にゃ笛を吹く)
  • まいまいねじまき まみむめも うめのみおちてもみもしまい(蝸牛ネジ巻 まみむめも 梅の実落ちても見もしまい)
  • やきぐりゆでぐり やいゆえよ やまだにひのつくよいのいえ(焼栗ゆで栗 やいゆえよ 山田に灯のつくよいの家)
  • らいちょうさむかろ らりるれろ れんげがさいたらるりのとり(雷鳥寒かろ らりるれろ 蓮花が咲いたら瑠璃の鳥)
  • わいわいわっしょい わゐうゑを うえきやいどがえおまつりだ(わいわいわっしょい わゐうゑを 植木屋井戸換へお祭りだ)
ふくながふくなが

私の声を録音したデータです。参考にしてみてください。

齋藤孝のこくご教科書 小学1年生

タイトルに「小学1年生」とありますが、大人でも十分楽しめる内容です。

様々な作品が入っており、飽きずに練習できます。

ふくながふくなが

私は3歳の息子に朗読して読み聞かせています。

何度も私が朗読していると、息子も論語を素読するようになりました。

まとめ

話し方を磨くためには、素読・音読・朗読の3つがとても有効です。

それぞれの違いを理解し、効率良く練習していきましょう。

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2014年にオンライン専門の話し方教室を設立。ボイストレーナーとして、10年以上のキャリアを持つ。