- あ行の発音を練習したい
- 話し声に明瞭感がない
- 聞き返されることが多い
オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。
普段何気なく使っていると思いますが、母音を綺麗に発音できたら、もっと素敵な話し方になります。
今回は、あ行(母音のア・イ・ウ・エ・オ)について解説します。
当サイトでは、発音記号を国際音声記号で表記しています。
あ行(母音)の発音の仕組み
日本語の母音である「ア行」の発音記号は次のようになります。
ア=「a」
舌の位置:奥が下がり、喉が一番開いている母音です。そのため、発声練習でよく用いられます。
唇の形:顎が少し下がります。上下の歯の間は2cm前後にし、口角を少し上げましょう。
イ=「i」
舌の位置:硬口蓋に近づき、一番喉が狭い母音です。
唇の形:口角を上げつつ、横に広げます。上下の歯の間はほとんどありません。
ウ=「ɯ」
舌の位置:少しだけ高い位置になり、奥の方で音を作ります。
唇の形:「ウ」は唇を丸めるイメージがあるかもしれませんが、日本語の「ウ」は非円唇母音といって、唇は丸めません。唇を丸めて「ウ」を発音すると、英語の「u」の音になります。
ただ、「ア・イ・エ」に比べると口角は上がらないので、口を動かすトレーニング(ウイなど)では、あえて唇を丸めることで、唇の周りの筋肉を鍛えることができます。
エ=「e」
舌の位置:「イ」よりも少しだけ舌の位置は低くなります。
唇の形:「イ」よりも少しだけ上下の歯の間が広がります。(5mm〜10mm程度)
オ=「o」
舌の位置:奥の位置が少し下がります。「ア」よりは少し高い位置です。
唇の形:日本語の母音の中で、唯一の「円唇母音」です。唇は丸めて発音します。
母音の発音トレーニング
母音を綺麗に発音するためには、唇の形だけでなく、舌の位置が重要です。
「ア・イ・ウ・エ・オ」を口を動かさずに発音してみましょう。
その時に、舌の位置の変化を感じませんか?
その舌の動きが確認できたら、口の動きも加えてみましょう。
舌の位置と唇の形、この2つのポイントを理解することで、母音は綺麗になっていきます。
明瞭感のある話し方を目指し、是非練習してみてください。
抑揚のある話し方になりたい人はこちら
アナウンサーや演劇などの練習でも、よく使われる「五十音」という題材です。
母音を綺麗に発音することを意識して、練習してみましょう。
- あめんぼあかいな あいうえお うきもにこえびもおよいでる (水馬赤いな あいうえお 浮藻に小蝦も泳いでる)
- かきのきくりのき かきくけこ きつつきこつこつかれけやき(柿の木栗の木 かきくけこ 啄木鳥こつこつ枯れ欅)
- ささげにすをかけ さしすせそ そのうおあさせでさしました(大角豆に酢をかけ さしすせそ その魚浅瀬で刺しました)
- たちましょらっぱで たちつてと とてとてたったととびたった(立ちましょ喇叭で たちつてと トテトテタッタと飛び立った)
- なめくじのろのろ なにぬねの なんどにぬめってなにねばる(蛞蝓のろのろ なにぬねの 納戸にぬめってなにねばる)
- はとぽっぽほろほろ はひふへほ ひなたのおへやにゃふえをふく(鳩ポッポほろほろ はひふへほ 日向のお部屋にゃ笛を吹く)
- まいまいねじまき まみむめも うめのみおちてもみもしまい(蝸牛ネジ巻 まみむめも 梅の実落ちても見もしまい)
- やきぐりゆでぐり やいゆえよ やまだにひのつくよいのいえ(焼栗ゆで栗 やいゆえよ 山田に灯のつくよいの家)
- らいちょうさむかろ らりるれろ れんげがさいたらるりのとり(雷鳥寒かろ らりるれろ 蓮花が咲いたら瑠璃の鳥)
- わいわいわっしょい わゐうゑを うえきやいどがえおまつりだ(わいわいわっしょい わゐうゑを 植木屋井戸換へお祭りだ)
私の声を録音したデータです。参考にしてみてください。
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