- 鼻にかかった声で話してしまう
- 「鼻声だね」と周りから言われる
- ハッキリとした声で話せるようになりたい
オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。
今回は、鼻にかかった声の改善方法を解説します。
- 舌の筋力を鍛える
- 喉を大きく開ける
- おおげさに笑う
- 口を大きく動かす
鼻にかかった声・鼻声の特徴
- 声が通らない・小さい
- 声の明るさのコントロールができない
- 滑舌が悪い
- 子供っぽい・幼い印象になる
- 抑揚がなく説得力に欠ける
鼻にかかった声・鼻声のチェック方法
下記の手順でチェックしてみましょう。
- 「かきくけこ」を大きな声で言う
- 鼻をつまんで、「かきくけこ」を大きな声で言う
声が変わったり、指に振動を感じる場合は、鼻にかかる声と判断できます。
心配な場合は、他の発音でも確認してみてください。
「な・ま行」の2つの発音は鼻音なので、上記の方法でも声に変化があります。この2つ以外の発音で確認しましょう。
鼻にかかった声・鼻声の原因
体の中で、声が響く空洞のことを「共鳴腔」と言います。
主な共鳴腔は3つあります。
- 咽頭腔:声帯に一番近く、喉を触って声を出すと響きを確認できます。
- 口腔:口の中です。
- 鼻腔:鼻の奥に広がる空洞です。
この3つの共鳴腔がバランスよく響くことで、「良い声」になります。
鼻にかかった声・鼻声は口腔の響きが弱くなっている声です。
舌の筋力が弱い
声が鼻にかかる1番の原因は、声を出す時に舌根(舌の奥)の位置です。
舌根が上がった状態で声を出すと口腔が狭くなり、響きが弱くなってしまいます。
鏡を見ながら大きく口を開けてみましょう。
その時に口蓋垂(のどちんこ)がしっかり見えていれば、喉がしっかりと開いた状態です。
口蓋垂が見えない場合は、舌根が上がっている状態です。
意識的に舌根を下げられない場合、舌の筋力が弱いと言えます。
口の動きが小さい
口の動きが小さいと、母音(あ・い・う・え・お)の発音が不明瞭になります。
声がハッキリとしないので、鼻にかかった声に聞こえてしまいます。
風邪や鼻炎等の鼻づまり
風邪や鼻炎により、鼻づまりを起こしてしまうと、誰でも鼻声になってしまいます。
実は私も慢性鼻炎で鼻がつまりやすい体質です。
私は毎日朝晩、鼻うがいをすることで何とか調子を保っています。
しかし、これは一時的なものですので、できるだけ声を出さずに体調を整えましょう。
鼻にかかった声・鼻声の改善方法
ここからは具体的な改善方法を、優先的に取り組んでもらいたいものから解説します。
舌の筋力を鍛える
舌の筋肉を鍛えることで、発声時の舌の位置をコントロールできます。
①舌を回す
一番簡単にできる舌のトレーニングは、口の中(歯茎の外側・頬)で舌を大きく回すことです。
ゆっくりと大きく5周ずつ回すことで、舌の奥に疲労感が出てくるはずです。
②舌を鳴らす
舌先を上あごの奥のくぼみの位置に押し当て、「たっ!」という音を鳴らすします。
舌全体の筋肉を使うことで、はっきりとした音が出せるようになります。
まずはゆっくり行います。慣れてきたら少しスピードを上げて、連続で行いましょう。
できるだけ全ての音が同じ大きさになるように調節しましょう。
喉を大きく開ける
舌根を下げることで、喉を大きく開くことができます。
口腔にしっかりと声が響くようになり、鼻にかかる声が改善されます。
鏡を見ながら自在に舌根を下げることができない場合、次のトレーニングにチャレンジしてみましょう!
①「モ〜」を低い声で出す
牛の鳴き声のように、低い声で「モ〜」と言ってみましょう。
舌根が下がり、喉の奥が広がりやすい状態の声です。
上手にできれば喉仏も下がりますので、手で確認しましょう。
舌根と喉仏の動きは連動します。
②うがいをして声を出す
「モ〜」が難しかった場合は、うがいをしながら「あ〜」と言ってみましょう。
自然と喉が開いた状態を確認できます。
おおげさに笑う
「はっはっは〜」と大げさに笑ってみましょう。
自然と喉の奥が広がり、共鳴腔がバランス良く響いた声になります。
低めの声と高めの声で、2つのバージョンでやってみましょう。
低めの声→アニメに出てくるような悪役や大魔王などをイメージして、太く暗い声で笑う
高めの声→アニメに出てくるヒーローが参上する時のようなイメージで、明るい声で笑う
音源を参考に練習してみましょう!
口を大きく動かす
口をはっきりと動かして話すことで、発音の中でも「あいうえお」の母音がとてもクリアになります。
母音がきれいに発音できなければ、モヤモヤとした音になり、声がこもってしまいます。
基礎的なトレーニングを1つご紹介します。
- 「オ」の口の形を5秒キープ(できれば声も出す)
- 「イ」の口の形を5秒キープ
- 「オ」と「イ」を素早く繰り返す。(10回×3セット)
※まずは①②を5回繰り返しましょう
※①②が慣れてきたら③に挑戦しまよう
※「イ」の時に首筋に力が入らないように、表情筋だけを使いましょう
まとめ
- 舌の筋力を鍛える
- 喉を大きく開ける
- おおげさに笑う
- 口を大きく動かす
鼻にかかった声は、舌を鍛えて発声を変えることで改善できます。
諦めずにじっくりとトレーニングを重ねてみてください。
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