クッション言葉を効果的に使う方法【状況別一覧も大公開!】

オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。

あなたは普段からクッション言葉を使ってますか?自信を持ってうまく使えている人は多くないのではないでしょうか?

今回はクッション言葉の効果的な使い方についてお話ししていきます。

クッション言葉とは?

クッション言葉とは簡単に説明すると、自分の言いたいことを相手に柔らかく伝えるための言葉です。

特にビジネスシーンでは何かを依頼したり、断りを入れたりするケースが多くありますので、クッション言葉がよく使われます。

たとえばお客様に書いて頂きたい書類がある時、下記のどちらの方が印象がいいでしょうか?

①こちらにお名前をご記入ください。

②お手数をおかけいたしますが、こちらにお名前をご記入ください。

①だと指示や命令に、②だと依頼に感じませんか?

たった一言入れるだけで、相手のことを思いやっていることが伝わりますので、うまく使えるようになりたいですね。

クッション言葉一覧

ここからは実際のシチュエーション別に、様々なクッション言葉を紹介していきます。

あなたが日頃よく遭遇するものから順番に実践していきましょう。

依頼をする時のクッション言葉の例

恐れ入りますが

大変恐縮ですが

お手数ですが

お手数をおかけいたしますが

申し訳ございませんが

お時間がございましたら

ご迷惑をおかけいたしますが

ご都合がよろしければ

失礼ですが

よろしければ

差し支えなければ

お断りをする時のクッション言葉の例

申し訳ございませんが

大変残念ではございますが

せっかくではございますが

あいにくではこございますが

ありがたいお話ではございますが

お役に立てず大変恐縮ではございますが

〜できかねます、〜いたしかねます

反対の意見を述べる時のクッション言葉の例

おっしゃることは分かりますが

お言葉を返すようですが

確かにその通りですが

クッション言葉にはメリットがたくさんある

ひらめき

これまで紹介したようにクッション言葉は様々な場面で使うことができます。

そんな中、クッション言葉を使うメリットを簡単に説明します。

会話の入り方がスムーズになる

会話の始まりというものは唐突なので、いかに自然にできるかによって会話の雰囲気が決まっていきます。

クッション言葉は、相手のとの会話の潤滑油のような働きがありますので、特に初対面の人・目上の方・お客様など、あまり慣れていない関係性の方々には積極的に対して使っていきましょう。

言いづらいことも言える

本来言いづらいと感じる内容でも、クッション言葉を入れることで相手の心を和らげることができます。

「気を遣ってくれている」と感じてもらえれば、相手も受け入れやすくなります。

クッション言葉にはデメリットもある

悩む人

さて、正しく使うことで相手に不快な思いをさせることがなくなるクッション言葉ですが、使い方を間違えたり、使いすぎたりすることでデメリットもあります。

同じフレーズばかりだと違和感が出てくる

何かある度に同じクッション言葉ばかり使ってしまうと、相手の耳にその言葉ばかりが入るようになり、違和感が出てきます。

また、一度にクッション言葉を使いへりくだった態度をとりすぎると、心の距離感が大きくなってしまいます。

いつまでも丁寧すぎる言葉を連発されると、相手も緊張したままになってしまいます。

接客業などで1回こっきりの関係ならば構いませんが、継続的に関係性を持っていく人にはほどほどにしましょう。

「申し訳ございませんが」の乱用

こちらに非があり、謝罪する必要がないにも関わらず、「申し訳ございませんが」を使いすぎていませんか?

「申し訳ございませんが」に関しては、どのような場面でも使いやすいため、無意識の内に何度も使ってしまう人が多いので、気をつけましょう。

謝罪する必要がなければ、「お手数をおかけしますが」「ご面倒かとは思いますが」などを使っていきましょう。

クッション言葉だけで内容を伝える上級者

ボイストレーニング 話し方/ボイスプロデュース

相手に何かを注意しなければならない時、クッション言葉だけで自分で気づいてもらうという技術があります。

たとえばあなたがレストランの店員だとします。

お店全体が禁煙の中、タバコを吸い出したお客様がいます。

そのお客様にタバコをやめてもらう時、あなたならどう伝えますか?

「当店は禁煙なのでタバコはやめてください」と伝えてしまうと、中には反感を覚える人もいます。

人は自分が悪いと分かっていても、注意のされ方が気にいらないと、素直に聞き入れない場合もあります。

そんな時はクッション言葉を用いてみましょう。

「お客様、大変恐縮ではございますが、周りに他のお客様もいらっしゃいますので。。。」と、申し訳なさそうな顔をして伝えます。

そうすればお客様が自分で、「ここは禁煙だったのか!」と気づいてくれます。

もしそれでも気づいてくれない人には、「大変ご不便をおかけしておりますが、当店は全面禁煙とさせて頂いておりまして。。。」と伝えましょう。

どちらもポイントは、「〜しないでください」「やめてください」など、直接的な言い方をせず、自分に非があることを自分で気づいてもらうことです。

職場で使えればコミュニケーションが円滑に!

ボイストレーニング 話し方/ボイスプロデュース

社外の人やお客様に対してだけではなく、職場の上司・部下などにもクッション言葉を使うと、コミュニケーションが円滑にとれるようになります。

上司に対してのクッション言葉

上司に対してクッション言葉を使う場面としては報連相がメインになるはずです。

その時にクッション言葉を使えれば、「気が利く人」と思われるようになるはずです。

お忙しい中恐縮ですが

ご存知かと思いますが

恐れ入りますが

確認ではございますが

部下に対してのクッション言葉

部下に対してクッション言葉を使う場面は、指示・命令、注意・指摘をする時です。

立場上あまりへりくだるのもどうかと思いますが、ちょっとした一言をそえるだけで、部下の受け止め方が変わるはずです。

指示・命令をする時

忙しいとは思うんだけど

急で悪いんだけど

※もちろん敬語にして伝えてもOK

注意・指摘をする時

何か理由があるかもしれないけど

今でも十分やってくれていると思っているんだけど

ちょっと気づいたことがあるんだけど

これだけは大切だから聞いてほしいんだけど

※もちろん敬語にして伝えてもOK

まとめ

いかがでしょうか?

クッション言葉は正しく使うことで、相手とのコミュニケーションをうまくとれるようになります。

しかし、クッション言葉は単なる技術ではありません。その言葉を使う裏には相手への思いやりや気遣いが必要になります。

それがないままクッション言葉を使っても、その時の顔の表情や話し方によっては効果がないばかりか、かえって相手に不快感を与えてしまうこともあります。

「心が伝わるかどうか」ということに意識を向けていけば、必ずうまくいくはずですので、是非チャレンジしてみてください。

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2014年にオンライン専門の話し方教室を設立。ボイストレーナーとして、10年以上のキャリアを持つ。