- 録音した自分の声が気持ち悪いと感じた
- なぜ変な声に聞こえてしまうのか知りたい
- もっと良い声で話せるようになりたい
オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。
自分の声が気持ち悪いと感じたことはありますか?
録音した自分の本当の声を聞いた時に、9割以上の人が「自分の声が嫌い」と感じてしまいます。
しかし残念なことに、録音から聞こえてくる声が周りの人たちが聞いている「あなたの声」なんです。
「いや、信じられない!このスマホのマイクがおかしい!」と思う人は、録音を周りの人に聞かせてみて下さい。
「何をそんなに嫌がっているの?いつものあなたの声ですよ」と言われるはずです。
録音を聞いてショックを受けた人のために、自分の本当の声を好きになる方法について解説します。
- どんな声で話したいか明確にする
- 練習には録音を取り入れる
- 自分の声に慣れる
なぜ自分の声が気持ち悪いのか?
そもそもなぜ録音から聞こえる声が、自分の声と違って感じてしまうのでしょうか?
スマホのマイクが悪いわけではありません。
もちろん自分の耳がおかしいわけでもありません。
実は、自分の声を周りの人とは違う方法で聞いているのです。
頭蓋骨に声が響いている
自分の声は2つの違う種類の音が合わさって聞こえています。
- 空気の振動が鼓膜に伝わる気導音(空気振動)
- 声帯の振動が頭蓋骨に響いて聴覚神経に直接伝わる骨導音
周りの人はあなたの声を気導音(空気振動)のみで聞いていますが、あななたは骨導音も合わせて聞いているので、違いが出てくるんですね。
録音した自分の声は気導音のみなので、骨導音がない分、細く弱く感じるはずです。
周りの人:気導音(空気振動)のみで聞いている
自分自身:気導音と骨導音が混ざったものを聞いている
ベートーヴェンは骨導音のみで作曲していたこともある
ベートーヴェンが難聴でも作曲を続けたのは有名な話ですね。
ほとんど何も聞こえていない中、どうやって作曲していたのか不思議ではないですか?
音を聞かずに頭の中だけで作っていたと思うかもしれませんが、実は違います。
ベートーヴェンは指揮棒を歯で噛み、ピアノに押し付けて骨導音を聞いていたんです。
物凄い執念によって、名曲が作られていたということになります。
このような方法を骨伝導といい、骨伝導ヘッドホンなども発売されています。
自分の声が嫌いな人が好きになる方法
私は初めて自分の声を録音して聞くまでは「結構良い声してるな」と内心思ってましたし、自分の声が好きでした。
しかし、初めて聞いたときにショックを受け、一気に嫌いになってしまいました。
同じような経験をした人もいると思います。
しかし、自分の声が嫌いなままでは人と話すことも、人前で話すことも好きにはなれないはずです。
少しでも自分の声を好きになるためには、ボイストレーニングで理想の声に近づけるしかありません。
少しずつ練習してみましょう。
どんな声で話したいか明確にする
どんな声で、どんな話し方になりたいか目標を設定することで、練習の効率が大きく上がります。
まずは録音を聞いて自分の話し声を分析してみましょう。
チェックリストを作成しましたので、自分に質問しながら何度も聞いてみましょう。
- 声の大きさは充分ありますか?小さくて弱々しいイメージになってないですか?
- 声の高さはどうですか?低すぎてボソボソとした話し方になってないですか?
- 声の明るさはどうですか?明るく感じのいい話し方になってますか?
- 一つ一つの言葉は聞き取りやすいですか?
- 言い間違えたり、かんだりしてませんか?
- 早口になって聞き取りづらくなっていませんか?
- 一本調子で棒読みになってませんか?
- 抑揚をつけてますか?
- 話している時の表情が話し方から伝わりますか?
課題や目標が明確になったら、さっそくトレーニングしてみましょう。
下記のページにオススメのトレーニング方法を記載しています。
練習には録音を取り入れる
話し方の練習をする時は、必ず録音をして本当の自分の声を確認するようにしましょう。
いくら練習をしても、本当の自分の声がどうなっているか確認しなければ、良くなっているか判断できません。
録音で自分の声を確認せずに練習するのは、鏡を見ずにお化粧をするようなものです。
録音を聞きたくない人へ
録音を聞くのが嫌だとか、恥ずかしいという方もいるかもしれません。
しかし、その録音を聞いてそう感じるのはあなただけです。
あなた以外の周りの人にとっては、録音の声がいつものあなたの声だからです。
自分で恥ずかしいと感じているその声を、これからも周りに聞かせていきますか?
せめて、「これなら大丈夫かな」と思える声にスキルアップさせた方がいいと私は思います。
自分の声に慣れる
録音を用いた練習を続けていくと、聞こえてくる声がだんだん当たり前のものに感じるようになります。
録音を初めて聞いた時の違和感がなくなり、普段話している時に聞こえてくる声と、本当の自分の声との差がなくなってきます。
そこまでくれば、ゴールは目の前です。
録音にオススメの題材
録音して練習するにしても、何を話せばいいかわからない人が多いのではないでしょうか?
オススメの題材を2つご紹介しますので、参考にしてみてください。
初めての録音はこちら
難しいものから手をつけてしまうと、本当の課題を見つけられません。
初めての録音の時には、普段の挨拶用語を使いましょう。
- おはようございます
- こんにちは
- ありがとうございます
- よろしくお願いします
- お疲れ様でした
抑揚のある話し方になりたい人はこちら
挨拶用語の次は短めの文章を用いて、抑揚がついているかどうか確認しましょう。
アナウンサーや演劇などの練習でも、よく使われる「五十音」という題材です。
あ~わ行まであるので、苦手な行が見つかるかもしれません。
あめんぼあかいな あいうえお うきもにこえびもおよいでる (水馬赤いな あいうえお 浮藻に小蝦も泳いでる)
かきのきくりのき かきくけこ きつつきこつこつかれけやき(柿の木栗の木 かきくけこ 啄木鳥こつこつ枯れ欅)
ささげにすをかけ さしすせそ そのうおあさせでさしました(大角豆に酢をかけ さしすせそ その魚浅瀬で刺しました)
たちましょらっぱで たちつてと とてとてたったととびたった(立ちましょ喇叭で たちつてと トテトテタッタと飛び立った)
なめくじのろのろ なにぬねの なんどにぬめってなにねばる(蛞蝓のろのろ なにぬねの 納戸にぬめってなにねばる)
はとぽっぽほろほろ はひふへほ ひなたのおへやにゃふえをふく(鳩ポッポほろほろ はひふへほ 日向のお部屋にゃ笛を吹く)
まいまいねじまき まみむめも うめのみおちてもみもしまい(蝸牛ネジ巻 まみむめも 梅の実落ちても見もしまい)
やきぐりゆでぐり やいゆえよ やまだにひのつくよいのいえ(焼栗ゆで栗 やいゆえよ 山田に灯のつくよいの家)
らいちょうさむかろ らりるれろ れんげがさいたらるりのとり(雷鳥寒かろ らりるれろ 蓮花が咲いたら瑠璃の鳥)
わいわいわっしょい わゐうゑを うえきやいどがえおまつりだ(わいわいわっしょい わゐうゑを 植木屋井戸換へお祭りだ)
私の声を録音したデータです。参考にしてみてください。
まとめ
- どんな声で話したいか明確にする
- 練習には録音を取り入れる
- 自分の声に慣れる
このページをご覧になってから初めて自分の声を聞き、ショックを受ける人もいるかもしれません。
しかし、自分の声や話し方が周りからどう思われているのかを客観的に確認することで、必ず改善できます。
声・話し方は、あなたの印象を大きく左右するものです。
是非、真剣に向き合っていきましょう。
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