- プレゼンの話し方を学びたい人
- 人前で話すのが苦手
- 一本調子な話し方になってしまう
オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。
あなたはプレゼンが得意ですか?
自信持って「はい」と答えることはなかなかできないかもしれません。
むしろ、「失敗したくない」「緊張してしまう」など、苦手意識を持っている方が多いのではないでしょうか?
プレゼン内容に関しては準備する時間があれば、それ相応のものにすることが可能です。
しかし、プレゼンの「声・話し方」についてはどうでしょうか?
いくら内容が素晴らしくても、それを伝えるあなたの声や話し方に魅力がなければ、プレゼンが成功する可能性は低いでしょう。
今回は自信を持ってプレゼンをむかえれるように、声の出し方・話し方のコツに焦点をあてて解説します。
- 表情は動画で確認する
- 笑顔トレーニングで表情筋を鍛える
- 声のトーンを上げて話す
- 声の大きさを事前に確かめる
- 話すスピードをコントロールする
- 「え〜」「あの〜」は心の中でつぶやく
- 伝えたいキーワードを繰り返す
- キーワードをゆっくり強調する
- 上手に話そうとしすぎない
- 話の内容に変化を入れる
- 聞き手に質問してみよう
- 聞き手の特性を分析する
- キーパーソンを明確にする
- 台本を準備してキーワードを分かりやすくしておく
- 会場の環境を確認しておく
どんな表情でプレゼンしますか?
あなたの表情によって、聞き手が抱く印象が大きく変わります。
顔がかたいと、「緊張しているのかな?」と思われてしまいます。
基本的には目をしっかり開いて、少し口角を上げた表情にするようにしましょう。
また、表情が暗くなると声そのものも暗いものになってしまいます。
顔の表情と声の表情がリンクしているので、プレゼンである程度明るい声で話したいときは、表情から意識することが大切です。
表情は動画で確認する
自分がどんな表情で話しているか、ほとんどの人が分かっていません。
まずは動画に撮影して確認してみましょう。
自分の表情を客観的に見た時にどう感じるでしょうか?
「自分の動画を見るのは恥ずかしい!」と言う方が時々います。
自分の表情が自分の意図したものになっていれば、それでいいのですが、なかなかそう上手くはいかないでしょう。
確認した時に、「これだったら好印象を与えられる」や「自信がみなぎっている」と思えるまで、練習を重ねるべきです。
人は聴覚よりも、視覚からの情報を優先します。
導入時の表情が魅力的でないと、プレゼンそのものがマイナスからのスタートになってしまいます。
笑顔トレーニングで表情筋を鍛える
表情がかたいと感じたら、笑顔トレーニングをしましょう。
様々な表情がある中で、表情筋をたくさん使うのが「笑顔」です。
笑顔トレーニングで魅力的な笑顔を手に入れておけば、他の表情も話す内容に合わせて自然に変化していきます。
プレゼンの声の出し方
プレゼンのときは、どんな声を出すといいのでしょうか。
プレゼンによって、人数や会場の広さなどが違いますので、その都度調整が必要になりますが、基本的には明るく聞こえやすい音量で話すことが大切です。
緊張でどうしてもいつもより声が出にくかったり、会場にマイクがない場合もあります。
どのような環境でも対応できるよう、明るく聞こえやすい音量で話す技術を身につけましょう。
声のトーンを上げて話す
自分の声は思っている以上に相手に聞こえていないことが多いです。
声が聞こえなければ、いくら良い内容を伝えていても全く意味がありません。
そればかりか、聞き手にとってはそれがかなりのストレスになります。
聞き手が耳をすまさなくても、はっきり聞こえるように、声のトーンは上げるようにしましょう。
コツとしては以下のようなものがありますので、あなたに合うものを探してみましょう。
- 顔の中心から声が出ているイメージで話す
- 実際の聞き手までの距離よりも、遠くに声を出す
- 相手が耳が少し遠いお年寄りでも大丈夫な声で話す
- 口角を上げ、上の歯がチラチラと見えるように話す
どうしてもトーンが下がり、ハッキリとした声が出ない場合は下記のページでトレーニングしましょう。
声の大きさを事前に確かめる
スマホのボイスメモに話し声を録音して、そこから聞こえてくる声の大きさが本番で通用するのかどうか、事前に確認してみましょう。
コツとしては、本番よりも大きな声で練習することです。
本番ではどうしても緊張したり、内容に集中することで、「声の出し方」まで意識することが難しくなります。
事前に本番以上の声量で話す練習をしておくことで、精神的にもかなり余裕が出てきます。
話すスピードをコントロールする
プレゼンには時間制限があります。
その時間内に終わらせようとすると、どうしても早口になってしまいます。
しかし、滑舌が良い人以外は、早口になってしまうと言い間違えや、言葉に詰まってしまう回数が増えてしまいます。
そうなると内容よりも、あなたの話し方自体に聞き手の意識が向いてしまい、焦っているようにも見えるため、説得力のある話し方ができなくなってしまいます。
内容はスピーカーであるあなたは把握できていますが、聞き手にとっては初めての内容のはずです。
初めての内容を聞いて理解するのは、案外時間がかかります。
あまりに早口になってしまうと、聞き手の理解度が落ちてしまいます。
聞き手があなたの話を聞いて、考えたり想像したりできる時間を、しっかり与えられるよう、意識的にゆっくりと話すようにしましょう。
本番では早口になりやすい
もともと早口ではない人も、本番では早口になってしまう人が多いです。
それは「緊張から早く抜け出したい」という気持ちが、少なからずあるからです。
「プレゼンは苦手→緊張する→早く終わりたい→早口になる」というサイクルに陥ってしまうんですね。
早口にならないためには、「間」をしっかり入れながら話すことが大切です。
句読点(。、)のところで、「1〜2秒の間」を入れながら話すと、スピードが上がりにくくなります。
あがり症を克服しよう!緊張しても人前で上手に話す方法を解説!
「え〜」「あの〜」は心の中でつぶやく
「え〜」や「あの〜」など余計な言葉を言ってしまうことはないでしょうか?
あれは早口になったせいで、次に言うべき言葉がなかなか出てこない状態で、間を持たせるために言ってしまいます。
早口で上手に話し続けるためには、頭の回転も早くしなければ、言葉が追いつかなくなってしまいます。
普段では問題なくても、本番のプレゼンでは緊張していますから、頭の回転も少し遅くなることが多いのです。
すでに「え〜」や「あの〜」が口癖になっている人もいます。そんなときは、自分の心の中でつぶやくようにしましょう。
実際に口に出さなければ、聞き手は気づきませんし、ちょうど良い間ができることもありますので、心の中でつぶやく練習をしてみましょう。
プレゼンで伝えたいことを明確にする
他の人のプレゼンを聞いていて、「結局、何を言いたいの?」と思ったことはないでしょうか?
聞き手があなたの言葉を一言一句、真剣に聞き続けてくれることはありません。
伝えたいことや重要なところを強調して話すことが大切です。
伝えたいキーワードを繰り返す
プレゼンが終わったあとに、内容を全て覚えている人はいませんが、印象の強い言葉があれば、思い出すことができます。
人は1回聞いただけでは、それが重要なものだとはなかなか理解できません。
しかし、何回も同じ言葉を繰り返し聞くことで、その言葉が頭に残りやすくなります。
自分が伝えたいキーワードは何か、それをどのように伝えるかまで準備しておきましょう。
キーワードをゆっくり強調する
文章の中で、「」がついているような話し方をすると、そこが少し遅くなり、強調したように聞こえます。
以下の文章を声に出して読んでみましょう。
- プレゼンは本番でうまく話そうとするよりも、いかに良い準備ができるかが重要です。
- プレゼンは本番でうまく話そうとするよりも、いかに「良い準備」ができるかが重要です。
2の「」がついている方が何が大切なのか、伝わると思いませんか?
もしも台本など作成していたら、キーワードに「」をつけて練習しましょう。
そうすることで、自然と「」を強調した話し方ができるようになります。
上手に話そうとしすぎない
聞こえのいい言葉を並べてかっこよく話そうとしてしまうと、内容が伝わりづらくなります。
特に業界用語や専門用語を連発してしまうと、上手に話している気分にはなりますが、それはただの自己満足にすぎない場合があります。
プレゼンで重要なのは「かっこよく見られること」ではなく、あなたの提案で聞き手の心を動かし、その提案を受け入れてもらうことです。
本来の目的を見失わず、より分かりやすくシンプルに話すことを意識した方が案外成功の近道になることもありますね。
話の内容に変化を入れる
プレゼンではどうしても自分が主体となった話し方になってしまいます。
しかし、スピーカーからの視点のみの捉え方では、どうしても内容に深みが出なかったり、説得力にかけることがあります。
そんなときは、「主語」を変えてみましょう。
「私は〜」ばかりではなく、「お客様は〜」「競合他社は〜」「業界全体の流れは〜」「このプロジェクトは〜」など、いろいろな視点からの話をしていきます。
そうすることで、内容により具体性が出てきたり、聞き手のイメージを膨らませることにもつながっていきます。
聞き手に質問してみよう
一方的に話し続けるよりも、聞き手に質問をするなど、コミュニケーションをとることも大切です。
「ここまででご不明な点などございますでしょうか?」など、簡単な質問だけでも入れていきましょう。
聞き手の理解度を計ることもできますし、不安を解消してあげることもできるかもしれません。
それによって、準備していた流れから一時的に外れることもあるかもしれませんが、後で軌道修正さえできれば問題ありません。
自分だけでなく、聞き手にもプレゼンに参加意識を持ってもらえるようにしましょう。
プレゼンは準備で成功・失敗が決まる
本番いくら頑張ったとしても、やはり事前の準備が整っていなければ、うまくいくはずがありません。
これまでは声の出し方・話し方の視点でしたが、その他の準備しておくべきことについてお話していきます。
聞き手の特性を分析する
プレゼンでは何を話すかだけでなく、誰に話すのかということも重要です。
聞き手の特性を事前に分析して、どのような言葉が響くのか、どんな話し方で心をつかむのか、明確にしておきましょう。
確認しておくポイントは、人数・所属部署・役職・性別・年齢層・聞く目的・キーパーソンなどがあります。
キーパーソンを明確にする
聞き手が複数名いる場合、全員が同じ決定権を持っていることはあまりないでしょう。
「この人にさえ響けば大丈夫」というキーパーソンがいるはずです。
むしろ他の全員がOKだと思っても、ある1人がNOならプレゼンが失敗になるような人がいれば、それがキーパーソンです。
一応、聞き手全員に向けて話しますが、特にそのキーパーソンに響くような内容を準備することが大切です。
台本を準備してキーワードを分かりやすくしておく
いくら練習して内容を覚えていたとしても、本番では何が起こるか分かりません。
極度に緊張してしまって頭が真っ白になったり、途中でいろんな質問が飛び交うこうもあります。
それによって、本来の趣旨とは違う方向に話が進んでしまい、結局伝えたかったことが全く伝わらなくなってしまいます。
一字一句、正確に作る必要はありませんが、全体の流れ、それぞれのキーワードなどが分かるように台本を作成しておきましょう。
特にキーワードは大きさや色を変えるなど、見ればすぐに分かる状態にしておくことで、自然にその言葉を強調して話すこともできるようになります。
会場の環境を確認しておく
いつも同じ場所でプレゼンするのであれば問題ないのですが、初めての会場のときは事前に環境を確認しましょう。
会場の広さ、机や椅子の並び方、マイクの有無、どこに立って話すのかなど、練習のときによりイメージが明確になるようにしておきましょう。
練習のときから、本番の会場の環境を正確に把握できていれば、イメージトレーニングの質も上がり、本番に余計な緊張をしなくてよくなりますね。
特にマイクがあると思っていたのになかったりすると、それだけでも相当なストレスになってしまいます。
まとめ
- 表情は動画で確認する
- 笑顔トレーニングで表情筋を鍛える
- 声のトーンを上げて話す
- 声の大きさを事前に確かめる
- 話すスピードをコントロールする
- 「え〜」「あの〜」は心の中でつぶやく
- 伝えたいキーワードを繰り返す
- キーワードをゆっくり強調する
- 上手に話そうとしすぎない
- 話の内容に変化を入れる
- 聞き手に質問してみよう
- 聞き手の特性を分析する
- キーパーソンを明確にする
- 台本を準備してキーワードを分かりやすくしておく
- 会場の環境を確認しておく
これら1つ1つを実践していくと、失敗する要素が減りますので、成功するしかなくなるはずです。
しかし、無理して全てを同時にやってしまうと、いっぱいいっぱいになってしまいます。
やれることから1つずつ挑戦してみましょう。
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